1998年10月のロボット実験結果


10月の実験運用日程
ロボット実験のページ


10月第1週 実験運用実績

9月29日(火)〜30日(水)にロボットアーム制御性能評価作業を実施。詳細は、9月の作業結果をご覧ください。


10月第2週(6日〜8日)実験運用実績

10月6日〜8日の間、通産省のロボット実験(高機能ハンド技術実験)が行われました。
6日(火)にはスイッチ操作、7日(水)には太陽電池セル操作、8日(木)にはボルト操作がそれぞれ行われました。実験結果は通産省電子技術総合研究所の高機能ハンドWebページをご覧下さい。


10月第3週(14日、15日)実験運用実績

10月13日(火)〜15日(木)までの実験を予定していましたが、12日にETS-VIIのデータ中継に使用しているNASAのTDRSの姿勢制御に異常が発生し、まる1日、データ中継サービスが中断したため、13日のETS-VIIの実験運用は中止しました。

14日(水)には以下の実験を行いました。
(1)TSH(ターゲット衛星操作用ハンドル)把持確認(#1〜3パス)
ロボットアームでTSOMを把持し、始めてTSHを把持できることの確認を行いました。
 その結果、AHCから直接TSOMの指は見れないが、指は正常に動作し、TSHを問題なく把持できることを確認しました。
(2)NAL実験(#4〜5パス)
組み立てトラスの組み立て実験を遠隔操縦で実施し、問題なく組み立てられることを確認しました。尚、#4パス目は作業手順上の問題で実験は実施しませんでした。
(3) RWでの姿勢強調制御実験(#6パス)
姿勢制御系の能力評価のためにロボットアームを高速で動作させた時の衛星の姿勢制御状態の評価を実施しました(Y方向動作)

10月15日には、以下の実験を行いました。
(1)GPF把持性能確認(#1〜2パス)
ロボットアームをTBTL上方でTBTLに対してオフセットを持たせ、そのまま挿入させて把持性能を確認を行いました。オフセット量は、以下の通りです。
ケース1)Z=+10mm,Rol=+1deg,Pit=+1deg:20N
ケース2)Pit=+4deg:20N
その結果、全てのケースに於いて、アームは把持可能な位置姿勢まで倣いながら挿入できることを確認しました。
(2) NAL実験(#3〜5パス)
展開トラスの展開実験、収納実験、及び組立トラスの収納実験を遠隔操縦で実施し、問題なく組立、収納できることを確認しました。
(3) RWでの姿勢強調制御実験(#6パス)
姿勢制御系の能力評価のためにロボットアームを高速で動作させた時の衛星の姿勢制御状態の評価を実施しました(X方向動作)


10月第4週(21日、22日) 実験運用実績

10月21日には、以下の実験を行いました。
(1)GPF把持性能確認(#1〜2パス)
ロボットアームをTBTL上方でTBTLに対してオフセットを持たせ、そのまま挿入させて把持性能を確認を行いました。オフセット量は、以下の通りです。
ケース1)Z=+15mm,Rol=+2deg,Pit=+2deg:20N
ケース2)Pit=+4deg:40N
その結果、全てのケースに於いて、アームは把持可能な位置姿勢まで倣いながら挿入できることを確認しました。
(2)倣い面動作による力覚制御性能の評価(#3パス〜5パス)
ロボットアームの力覚制御(コンプライアンス制御、力追従制御)の性能評価の確認を倣い面を動作させて行いました。尚、この倣い動作は、押し付け力を変更させて、それぞれ2ケースずつ実施しました。
その結果、コンプライアンス制御では、倣い面の凹凸(山の面)に応じて力が正常に発生していることを確認しました。また、力追従制御では、倣い面の凹凸にかかわらず、設定した押し付け力で正常に動作することを確認しました。
(3) 柔軟特性実験(#6パス)
ロボットアームのアーム先端をY方向に正弦波状に振動させ、この振動数を変えることによって衛星の柔軟特性の確認を行いました。
その結果、解析値とほぼ同等の周波数で振動すること、及び解析値以外の周波数で振動することを確認しました。

10月22日には、以下の実験を実施しました。
(1)CRL実験(#1〜6:#1は、準備。#2は、保管姿勢1への収納)
 遠隔操縦によるマスターアームの動作確認、及び自動操作による画像誘導1,2,3を実施し、問題なく動作することを確認しました。


10月第5週(27日) 実験運用実績

ETS-VIIは周期的な発生電力の低下に対応するため、10月25日(日)から11月6日(金)まで衛星のロール姿勢を傾けるロールバイアス運用を行います。

10月27日(火)には、推薬補給模擬実験を行いました。
実験は、ETS-VIIチェイサ衛星に搭載されている実験用軌道上交換ユニットの内部に組み込まれている2つのタンク間で行われました。一方のタンクは衛星本体に固定されている軌道上交換ユニット取り付けポート内にあり、衛星の姿勢軌道制御用燃料として使用されているヒドラジンと沸点、凝固点等の特性が似ている真水が充填されています。もう一つのタンクはロボットアームで取り外し可能な軌道上交換ユニット本体に組み込まれており、窒素ガスが充填されています。両タンク間は、軌道上交換ユニットの脱着と同時に脱着される流体コネクタで接続されています。実験は地上局から衛星への直接通信を使用して以下の手順で実施されました。
(第1パス)流体コネクタからの漏れの有無の確認
軌道上交換ユニット側のバルブを地上からの指令で開き、窒素ガスを流体コネクタに導き、ガス圧が低下しないことにより漏れがないことを確認しました。
(第2パス)模擬推薬の移送に備え、軌道上交換ユニット内の窒素ガスを排出しました。
さらに、軌道上交換ユニット取り付けポート側のタンクのバルブを5秒間だけ開き、液移送時の圧力変化等について評価しました。
(第3パス)軌道上交換ユニット取り付けポート側のタンクに残っていた液体の全量を軌道上交換ユニット内のタンクに移送しました。なお、液移送は液体と共に充填されている加圧ガス(窒素ガス)により行われます。
(第4パス)液移送後の機器の状態をモニタし、問題がないことを確認しました。

なお、この日の推薬補給実験ではロボットアームは動作させなかったため、衛星はロールバイアス中でしたが、データ中継衛星を使用せず、地上局からの直接交信により実験を実施しました。なお、ロボットアームによる軌道上交換ユニットの脱着は6月17日に既に実施しています。